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枚方で親が施設へ入居した実家はどうする?空き家管理と売却で入居金を準備する方法

不動産

東川 幸恵

筆者 東川 幸恵

親が施設へ入居することが決まり、実家が空き家になるかもしれないと気づいたとき、多くの夫婦が最初に悩むのが売却か空き家管理かという選択です。
とくに枚方で暮らしてきた親の思い出が詰まった実家であればあるほど、簡単には決められません。
しかし、感情だけで判断を先送りにすると、管理の負担や固定費、将来の売却リスクが少しずつ積み重なっていきます。
一方で、売却して施設の入居金や生活費に充てれば、親の暮らしを長期的に支える資金を確保できる可能性があります。
このように、どちらを選ぶにしても、費用・リスク・家族の気持ちを整理しながら検討することが大切です。
本記事では、枚方で親が施設へ入居するケースを想定し、実家の空き家管理と売却の違いをわかりやすく解説していきます。

親が施設入居するとき実家はどうする?

親の介護が長期化し、ついに施設への常時入居が決まると、多くのご家族で最初に悩むのが「実家をどうするか」という点です。
これまで親が住み続けてきた家が、入居を機に誰も住まない「空き家」になる例は全国的に増えています。
総務省統計局の住宅・土地統計調査を基にした国土交通省の整理では、空き家はこの約20年でおよそ1.4倍、900万戸規模まで増加しているとされています。
こうした状況を背景に、国も空き家対策を強化しており、早い段階で実家の今後を家族で話し合う重要性が高まっています。

実家が空き家になるときの選択肢としては、大きく分けて「売却」「空き家管理による保有」「賃貸としての活用」「老朽化が著しい場合の解体」が挙げられます。
しかし、どの選択を取るかは、親の心情や生活歴、残された家族の思いに深く関わるため、夫婦間で意見が分かれることも少なくありません。
例えば、配偶者の一方は「施設の費用が心配なので早めに売却したい」と感じる一方で、もう一方は「思い出が多く、すぐには手放したくない」とためらうことがあります。
このような感情面の整理と同時に、維持費や管理負担といった現実的な問題も冷静に見ていく必要があります。

では、どのタイミングで売却を本格的に検討すべきでしょうか。
ここで重要になるのが、親が将来「実家に戻る見込みがどの程度あるのか」と、「子ども世帯が将来その家を使う予定があるのか」という2つの視点です。
国土交通省は空き家対策の中で、空き家は早い段階で活用方針を決め、放置を避けることが重要だと示しており、実際に活用予定が乏しい場合には、老朽化が進む前の売却や利活用の検討が望ましいとされています。
親の健康状態や施設の入居期間の見込み、家族の将来設計を丁寧に確認しながら、「戻る可能性」と「家族が使う予定」の有無を整理していくことが、後悔しない判断につながります。

検討の視点 確認したい内容 判断への影響
親の戻る見込み 医師の見立てと入居期間 長期なら売却を検討
家族の利用予定 子世帯の将来の居住計画 利用予定無なら活用方針
空き家の管理負担 通風清掃や庭木の維持 負担大なら早期決断
資金面の必要性 施設入居金と生活費不足 不足分を売却で補填

空き家管理を選ぶ場合の費用とリスク

実家を空き家のまま維持する場合は、通風や換気、通水、簡単な清掃、郵便物の整理、庭木や雑草の確認など、定期的な管理が必要になります。
国土交通省の資料でも、換気や清掃、郵便物の確認、枝の剪定などが適切な管理の具体例として挙げられています。
実際に管理を事業者へ依頼すると、外観と郵便受けの確認が中心の簡易な巡回で月数千円程度、室内確認や換気、通水、簡易清掃まで含めると月5,000円〜1万円前後の料金例が多くみられます。
庭木の剪定や草刈り、修繕などは別料金になることも多いため、年間トータルの負担額は、月額費用だけでなく、季節ごとの追加費用まで含めて見積もることが大切です。

一方で、空き家状態が続くと、建物内部の湿気や結露によるカビの発生、配管のサビや水漏れ、外壁や屋根の劣化など、老朽化の進行が早まりやすくなります。
国土交通省は、適正に管理されていない空き家が、防犯や防災、衛生や景観の悪化を通じて、周辺の生活環境や資産価値に悪影響を及ぼすおそれがあるとしています。
雑草が伸び放題になったり、郵便受けがあふれたりすると、空き家であることが周囲に分かりやすくなり、不法投棄や侵入、放火などのリスクも高まります。
このような状態が放置されると、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、市区町村から指導や勧告、場合によっては「特定空家」に指定される可能性もあり、固定資産税の優遇が外れるなど経済的な不利益につながる点にも注意が必要です。

さらに、所有者や子世帯が遠方に住んでいたり、共働きで時間の余裕がなかったりすると、自力で定期的に通うこと自体が大きな負担になります。
月1回の通水や換気、夏場の草刈りや庭木の手入れ、台風後の点検などを自分たちだけで行うと、交通費や移動時間、体力的な負担が積み重なりやすくなります。
また、十分な管理ができないまま年月が経つと、建物の劣化や雨漏りなどが進行し、将来売却する際に修繕費がかさんだり、買主から価格交渉を受けやすくなるなど、不利な条件になりやすい点も見逃せません。
そのため、空き家管理を選ぶ場合は、「今は維持する期間」と「将来いつまでに売却するか」という見通しを持ちながら、管理にかかるコストと将来の資産価値への影響を冷静に比べておくことが重要です。

管理項目 おおよその費用目安 放置した場合の主なリスク
通風・換気・通水 月5,000〜1万円前後 カビ発生・配管劣化
清掃・郵便物整理 月数千円〜 不法侵入・投棄誘発
庭木・雑草の手入れ 1回数千円〜数万円 景観悪化・苦情増加

実家を売却して施設の入居金・費用に充てるメリット

実家を売却して得た代金を、親の入居金や月々の施設費用に充てることで、老後資金の見通しを立てやすくなります。
有料老人ホームなどの費用は、入居時に必要な一時金のほか、月額費用も継続してかかるため、年金収入のみでは不足する場合があります。
全国の介護施設の調査では、入居時費用の中央値が約32万円、月額費用の平均が約18万円とされており、長期入居では合計負担が大きくなりがちです。
その不足分を実家の売却代金で補うことで、子世帯の持ち出しを抑えやすくなる点が大きな安心材料になります。

また、実家を手放すことで、空き家管理サービスの利用や自主管理にかかる費用を将来にわたって負担し続ける必要がなくなります。
近年の調査では、空き家管理サービスの外観確認だけの簡易プランで月額約2,700円台から、室内の換気や通水まで含めると月額約9,000〜1万4,000円程度の例があり、年間では数万円から十数万円の出費になることが分かります。
加えて、空き家を保有している限り、固定資産税などの税負担も続くため、売却によってこれらのランニングコストをまとめて解消できる点は見逃せません。
金銭面だけでなく、遠方から通って管理する手間や将来の老朽化への不安から解放されることで、精神的な負担も軽くなります。

さらに、実家を売却する際には、税制上の特例を上手に活用できるかどうかが重要になります。
自宅として利用していた家屋を売却した場合、一定の要件を満たせば、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる特例があり、売却益にかかる税負担を大きく抑えられる可能性があります。
また、相続した空き家を一定の期限内に売却したときに、譲渡所得から3,000万円を控除できる特例も設けられており、空き家の発生を抑制する観点から活用が促されています。
どの特例が使えるかは、居住の実態や売却のタイミングによって変わるため、早めに情報を確認したうえで、親の施設入居と売却時期の見通しを合わせて検討することが大切です。

項目 売却して充当 売却しない場合
施設費用への備え 売却代金で長期資金確保 年金と貯蓄のみで対応
空き家の維持費 管理費と固定資産税不要 管理サービス費と税負担継続
税制優遇の活用 特例利用で税負担軽減 時期次第で特例を逃す可能性

枚方で実家を「売却」か「空き家管理」か決める具体的な進め方

まずは、実家の現状と家族の希望を整理するために、枚方市が用意している空き家相談窓口を活用することが有効です。
枚方市では、所有者や親族向けに「空き家・空き地相談サポートナビ」が設けられており、管理や活用、売却などに関する相談ができます。
また、電話相談用に「空き家・空き地について、問い合せしたい。」という案内も整えられており、所有状況や今後の利用予定を整理しながら相談できます。
こうした公的な情報を踏まえて実家の状態や将来の利用見込みを確認することで、「売却」と「空き家管理」のどちらを軸に考えるかが見えやすくなります。

次に、売却を選ぶかどうかにかかわらず、親の意思と名義、判断能力を丁寧に確認することが重要です。
親が所有者で判断能力に問題がない場合は、本人の意思を確認し、売却か管理かについて合意を得る必要があります。
一方、認知症などで契約行為が難しい場合には、家庭裁判所の手続を経て成年後見人などを選任し、その後見人が売買契約を行う必要が生じることがあります。
また、すでに親が亡くなっている場合は相続登記が済んでいるかを確認し、名義が複数人に分かれているときは、全員の同意をどのように取りまとめるかを早めに話し合っておくと安心です。

さらに、施設入居後の暮らしを見据えて、「資金計画」「管理負担」「家族の気持ち」を比較しながら、夫婦で話し合うことが欠かせません。
国土交通省や国税庁の資料では、マイホームを売却した場合に譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例など、居住用財産に関する優遇措置が示されており、売却時期によって負担が変わる可能性があります。
一方で、国土交通省の空き家対策関連情報では、管理不全な状態が続くと「管理不全空家」や「特定空家」に指定され、指導や勧告の対象となる仕組みが示されています。
こうした制度面と、夫婦や親の感情面の両方を踏まえて、施設入居のタイミングで「いつまでに結論を出すか」「売却を前提に準備を進めるか」を具体的な段取りとして決めていくことが大切です。

検討の観点 売却を選ぶ場合 空き家管理を選ぶ場合
資金計画 入居費用の原資確保 当面は自己資金負担
管理負担 日常管理から解放 定期巡回や業者手配
心理面 早期に一区切り 実家を残せる安心感

まとめ

親の施設入居で実家が空き家になりそうなとき、「売却」と「空き家管理」にはそれぞれ費用とリスクがあります。
将来親が戻る可能性や家族が使う予定、入居金や月々の施設費用、管理の手間を総合的に整理することが大切です。
迷われているご夫婦は、当社にご相談ください。
実家の現状確認から資金計画、売却か管理かの比較まで、状況に合わせた現実的な選択肢をご一緒に整理し、最適な進め方をご提案します。

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